バドミントン女子シングルスが
東京五輪に向けて「戦国時代」に突入か

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 岡本範和●写真 photo by Okamoto Norikazu

 そして試合で佐藤は、最初からスピードを上げて攻勢に出ると、第1ゲームは序盤のリードを守って21対18で逃げ切った。第2ゲームも中盤までに11対7とリード。「第1ゲームも第2ゲームも序盤からスピードを上げると体力的にはきついから、ストレートで勝ちたいという思いがあった」と言う通り、本当にストレート勝ちで、全日本総合初制覇を果たした。

「去年のこの大会では、決勝の2ゲーム目でリードしていたのに奥原さんに逆転されたというのがあったので、今回は11対7とリードした時も『終盤まで競っていったらまだわからない』と思い、しっかり集中して粘っていこうと思った。去年は決勝に行けてホッとしていたけれど、今年は優勝を狙っていって本当に優勝ができたのがうれしい」

 すでに、4年後の東京五輪に向けての戦いは始まっているという意識を持って試合に臨んだ佐藤は、「来年からの1年は大事になると思うので、きっかけとなる全日本総合で優勝できたのは大きい。ただ、世界ランキングをみれば、まだ自分は日本の中で3番手なので......。東京に向けてもっとシード選手に勝てるようにしないといけないし、茜にも勝たないといけないと思うから、ここで勝ててよかった」と優勝を振り返った。

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