日本女子スピードスケート復活へ。平昌五輪のメダルが見えてきた (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 藤田孝夫●写真 photo by Fujita Takao

 大会2日目の22日には、高木が3000mでも安定した滑りで初優勝を果たしたが、それ以上の結果を出したのが、昨季はW杯500m種目別総合11位と苦しんでいた小平奈緒(相沢病院)だった。

 スタートこそ「ビデオを見直したらすごくバタついていた」という状態だったが、キレと躍動感のある動きで、自身が持つ日本人の国内最高記録を3年ぶりに更新する37秒75を出した。

「氷から伝わってくる力をうまく体でコントロールしながら素直に滑りたいと思っていました。でも国内最高とはいっても、李相花(韓国)のリンク記録(37秒60)には届いていないので、まだ改善するところはあると思います。それでも実力が上がってきているのがわかったので、自信を持っていきたいと思います」

 こう話す小平は今季、2年間本拠地を置いたオランダから帰国した。昨季の不調はオランダの食材が合わず、食べてから4~5日後に症状が出てくる遅発性アレルギー反応で苦しんでいたからだったという。帰国後は食材も自由に選べるようになり、自炊もすることでその問題を解決した。

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