【月刊・白鵬】横綱が語る、豪栄道の魅力「男が惚れる男」 (3ページ目)

  • 武田葉月●構成 text&photo by Takeda Hazuki

 相撲を取るのに重要な足を痛めていることも、断食に踏み切った理由でもあります。相撲の動きの中で、そして日常生活の中で、体重の重い力士はいつのまにか、足に負担をかけてしまっています。

 今、幕内の平均体重は160kgを超えていて(※秋場所前で平均164.3kg)、過去最高を記録したそうです。正直、それは力士たちの体にとって、とても危険なことだと思っています。

 公称199kgの臥牙丸が20kg近いダイエットに成功して、土俵上の動きが以前とは見違えるほどよくなりました。同様に力士は皆、それぞれベストの体重をもう少し意識して、体重の管理もきちんとしたほうがいいのではないか、と思います。意外に思われるかもしれませんが、私の体重は普段から幕内平均体重よりも、若干少ないんですよ。

 とにかく、過酷な時間ではありましたが、今回の休場期間はアッという間に過ぎ去りました。それでも、断食効果もあって、おかげさまでケガの具合も徐々に回復してきています。近いうちに、元気な姿をお見せできればと思っています。

 さて、秋場所では大関・豪栄道が素晴らしい相撲を披露し、見事な初優勝を飾りました。本当におめでとうございます。

 もともと、豪栄道は若手の頃から力のある力士でした。初土俵からおよそ2年半後、2007年秋場所で入幕を果たしたときには、すぐにでも大関になるのではないか、と期待されていたほどです。

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