五輪女王から世界女王へ。バドミントン高橋・松友ペアが再スタート (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 築田純●写真 photo by Tsukida Jun

 一方、敗れた高橋は冷静な口調でこう話した。

「負けたとはいえ自分たちのいいプレーも出ていました。短い時間の調整でここまで来られたのはよかったと思うので、これから休まないでしっかり練習をし、デンマークオープンでは彼女たちに勝ちたいと思う。デンマークのふたりと私たちが決勝に来たことで、五輪でメダルを獲った強さを少しは出せたと思う」

 また松友も「第1ゲームはそんなに速くなかったですが、第2ゲームからいきなり速い展開になったので、正直ダメかと思った。今回は相手の方がパフォーマンスがよかったし、自分はゲームメイクがうまくできなかったと思うので、デンマークオープンでは勝てるように頑張りたい」と語った。

 五輪金メダリストとして、凱旋大会で高橋・松友ペアが優勝できなかったことは、このジャパンオープンで3大会続いていた日本人優勝も途絶えた。だがこれはふたりにとって、五輪金メダル獲得に区切りをつける大会となった。

「世界選手権はこれまでベスト8にも入れたことがないので、そこで優勝するのがこれからの最大の目標です。他にもスーパーシリーズで結果を出して、今年もファイナルで勝ちたいと思っています」と松友は言う。新たなシーズンが始まったバドミントンで、世界の勢力図がどう変化するかはまだわからない状態だが、ふたりは『五輪女王として、タイトルにこだわっていく』と宣言した。

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