東京五輪の新種目スポーツクライミング。W杯王者のいる日本は強豪国か (5ページ目)

  • 津金一郎●取材・文 text by Tsugane Ichiro
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 スポーツクライミングを観るうえで、競技経験のあるほうが楽しめると思われているが、オリンピック中継を例に出すまでもなく、「Doスポーツ」と「観るスポーツ」はまったくの別物。スポーツクライミングのボルダリングには細かいルールがあるものの、重要なのは課題を登れたか、ということだけ。ほかの知識は見ていれば、おのずと蓄積されていく。

 世界選手権の模様は、『CS スカイA』や『NHK BS』などで放送される予定だが、国際スポーツクライミング連盟(IFSC)のウェブサイト(www.ifsc-climbing.org/)でも準決勝・決勝がライブ中継される。各国代表の有力選手たちが顔を揃える最高峰の舞台で、楢崎智亜や藤井快らの日本勢がふたたび"やりすぎる"瞬間を、ぜひ見逃さないでもらいたい。


【世界選手権・男子ボルダリング】
予選 @ 9月14日(水) 9:00~16:00
準決勝 @ 9月16日(金) 19:00~21:30
決勝 @ 9月17日(土) 17:30~19:00
※日付・時刻は現地時間

【profile】
楢崎智亜(ならさき・ともあ)
1996年6月22日生まれ、栃木県出身。4歳から小学4年まで体操クラブに通い、小学5年でクライミングを始める。2008年から年代別大会で好成績を残し、2012年6月のリード・ジャパンカップで7位、翌年1月のリード日本選手権で2位と、全年代対象大会で上位に食い込み注目される。2013年からリードW杯に本格参戦し、2014年にボルダリング・ジャパンカップで7位となり、この年からW杯はボルダリングに出場している。世界選手権は2014年ドイツ・ミュンヘンのボルダリングに初出場して10位。今季はW杯王者となったが、国内唯一の公式戦ボルダリング・ジャパンカップでの過去最高位は、2015年の3位。今回の世界選手権リードに出場する楢崎明智(めいち)は実弟。170cm・58kg。

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