ピンチで浮かんだ「伊調の逆転勝ち」。高橋・松友組が金メダル (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by JMPA

 松友は「去年4月から12月まで世界ランキング1位だったときに、『勝たなければいけない』などと考えて、それがプレッシャーになって結果を出せないことが続く経験をしたので......。ランキング1位というのはもちろんうれしいし、大事にしなければいけないけど、それよりも自分たちが試合の中で、今までやってきたことをどれだけ出せるかを考えるようになりました」という。

 また高橋も、「五輪出場が決まってから『世界ランキング1位だから金メダル』と言われた時は『あっ、こういう風に言われちゃうんだ』と思い、それから2~3カ月間はプレッシャーを感じていました。でも合宿に入ってからはいつもと変わらない感じで、どちらかというとリラックスしていました」と振り返る。そんなふたりだからこそ、五輪という大舞台でも試合を楽しむ気持ちを持てたのだろう。

 しかし、日本ペアが優位かと思われた試合は大接戦となった。ペデルセンとリターユヒルは身長が178cmと183cmの選手。その長身を生かした強打とパワーは要注意だった。第1ゲームは主導権を握られ、終盤は粘ったものの18対21で落としてしまう。

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る