目指すは東京でのメダル! 八木かなえ、一歩前進の6位入賞

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by JMPA

 三宅宏実の奇跡の銅メダル獲得から、一夜明けた会場では、53kg級の八木かなえが戦っていた。直前の練習では80kgを軽く挙げていたという八木は試技に入ると、「先輩の悪いところを引きずってしまいました」と苦笑いするように、前日に三宅が苦しんだのと同じ81kgを2回続けて失敗し、3回目になんとか差し挙げた。

決して納得のいく内容とは言えず、悔しさを滲ませた八木かなえ決して納得のいく内容とは言えず、悔しさを滲ませた八木かなえ リオに入るまでは調子がよかったために逆に守りに入ってしまい、バーベルを大きく引き上げるのではなく、前で捌(さば)こうとしたためのミスで失敗してしまった。

 さらにクリーン&ジャークは本番前の調子が悪かったため、いつもなら104kgスタートにするのを103kgに下げて申請。しかし、実際のスタートは、さらに引き下げる101kgからだった。

 それでも1回目はクリーンから差し挙げるところでミスをして失敗。2回目は差し挙げてから3歩ほど前に動いてしまったが、何とか止めて成功させてグループB1位を確定させた。7名出場するA組の競技を後に控える中で、8位以内の入賞を確定させたのだ。

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