【体操】リオ代表2人目は加藤凌平。内村とともに金メダルを狙う (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 岡本範和●写真 photo by Okamoto Norikazu

 白井との持ち点の差は、加藤が0.3点で、田中は0.65点。その間には神本雄也と齊藤優佑が0.45点でいる展開だった。最初のゆかと次のあん馬を、全日本より得点を上げる好スタートを切った加藤に対し、白井は高得点を狙う最初のゆかでは4つ目のタンブリングの着地で膝をつきそうになってよろけ、全日本より低い点でスタート。そして次のあん馬では落下するミスが出て、持ち点との合計で加藤に1.1点差で逆転された。

「あん馬は練習をしてなかったからの失敗ではなく、調整の仕方がいけなかっただけなので悔しくはないです。ゆかは自分でもびっくりするようなミスだったけど、マットの反発にまだ合わせられなかったと思うから、ここでいい経験ができたと思っています」

 こう言って笑顔を見せる白井は「4種目目の跳馬は開き直ったというか、その前のつり輪が終わった時点でコーチとも『今日は狙いにいってもいいですか』と話をしていたので、その狙い通りにドンピシャでした」と言うように、跳馬では"シライ/キムミフン"と命名されている"伸身ユルチェンコ3回ひねり"を完璧に決めて15.550点を獲得。会場を沸かせたが、残り2種目を考えると、代表争いからは事実上の脱落となってしまった。

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る