【月刊・白鵬】横綱が目標とした36度目の優勝。達成後の本音 (5ページ目)

  • 武田葉月●構成 text&photo by Takeda Hazuki

 そして、ついにこの春場所で目標を達成できました。先にも触れましたが、前半戦は琴奨菊をはじめ、稀勢の里、豪栄道の3大関が元気で、後半戦に入ってからも稀勢の里、豪栄道らが優勝戦線を引っ張ってくれました。そんな彼らのおかげで、私も気持ちを切らさずに最後までがんばることができたんだと思います。

 悔いが残るのは、最後の一番です。1敗で迎えた千秋楽では、いろいろな意味で優勝にこだわる気持ちが強く出てしまったのかもしれません。結びの一番で、あのような相撲を取ってしまったことは、ファンの皆様には本当に申し訳なく思っています。自分自身、悔しい思いでいっぱいです……。

 36回目の優勝を遂げた今、新たな目標としているのは、通算1000勝という数字です。これまで、1000勝以上している力士は、現浅香山親方の魁皇関(/1047勝)と、現九重親方の千代の富士関(1045勝)のふたりしかいません。なんとか、追いついてみたいな、と思っています。

 さて、4月3日の三重県・伊勢神宮奉納相撲から、大相撲春巡業が始まります。4月20日の富山県富山市の巡業まで、全国16カ所を回ります。お近くにお住まいの方には、ぜひ足を運んでいただければと思います。ファンのみなさんと直接触れ合えることを、私たち力士も楽しみにしております。

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