吉田沙保里が真摯に語る「リオへの調整」と「結婚」と「合コン」 (5ページ目)

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya  佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

――引退はありえない?

吉田 どうでしょうねぇ。ずっと続けているかもしれないし、ちょっと休んでまたやるかもしれないし。それこそ、東京オリンピックも視野に入れて。どこかでケジメをつけなくてはいけないでしょうが、違った形でレスリングを続けているかも。「保育士」という夢もまだあるんですよ。まだ何の資格もないんですが(笑)。今のところ、コーチをするのは嫌だけど、子ども好きだからチビッコに教えるのはいいかな。兄が父の跡を継いで実家でレスリング教室をやっているので、それを手伝うとか。私は誰かの補佐という立場がいいんです。それよりも、誰かと結ばれちゃったりして......(笑)。

――親友の澤穂希さんも結婚されましたね。

吉田 そうですよね。「結婚っていいよ~」って聞くと、やっぱりうらやましい。まぁ、たまには(結婚の)グチも聞きますけど(笑)。でも、幸せそうなんで、憧れますよね。

――最近、出会いは?

吉田 合コンみたいなことは、時々あるんですよ。でもね、(人から)紹介されるというのがダメなんです。緊張しちゃって......(笑)。レスリングも、仕事も、人生も、まだ先のことは決まっていないというのが、今はいいのかも。何にでも挑戦できますからね。

――元気いっぱいで笑顔の吉田選手と話していると、まるでオリンピック4連覇を達成した後のインタビューみたいですね。

吉田 ホントですか? ありがとうございます(笑)。前人未踏のオリンピック4連覇、達成します。応援よろしくお願いします!


photo by Sano Mikiphoto by Sano Miki【Profile】
吉田沙保里(よしだ・さおり)
1982年10月5日生まれ、三重県津市出身。自宅でレスリング道場を開いていた父・栄勝(えいかつ)氏の指導のもと、3歳から競技を始める。2004年アテネ五輪、2008年北京五輪、2012年ロンドン五輪の女子55キロ級・金メダリスト。2012年11月、日本政府から国民栄誉賞を授与される。2015年の世界選手権を制し、男女通じて史上最多となる世界大会16連覇中。2015年、自身初の著書『明日へのタックル!』(集英社)を出版。今年8月のリオ五輪には、女子53キロ級でオリンピック4連覇に挑む。


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