東京五輪の競技会場は、観光名所にどんどん「仮設」で作れ!

  • text by Sportiva

「スタジアムの話をしよう」山嵜一也×杉山茂樹(中編)

2020東京五輪に必要なのはどんなスタジアムなのか。参考になるのは成功を収めた前回ロンドン五輪の競技施設だ。イギリスで12年間、建築設計に関わり、ロンドン五輪では馬術の会場を担当した山嵜一也氏と、スポーツライターとして世界各地のスタジアムを訪れてきた杉山茂樹氏が語り合った。

前編を読む>>

仮設だったロンドン五輪・馬術競技の会場(提供/山嵜一也)仮設だったロンドン五輪・馬術競技の会場(提供/山嵜一也)杉山 先日、シンポジウムで山嵜さんのお話を聞いていたら、例えば上野の山に仮設で競技施設を作ってしまえというようなことをおっしゃっていました。東京の名所旧跡をもっと利用して、そこに仮設でいいからどんどん作っちゃったほうがいいんじゃないかということですね。

山嵜 ロンドンはまさにそういうやり方でした。マラソンコースを市内の真ん中にして3周しましたが、回っているところは観光名所ばかり。だから選手の肩越しにロンドンの美しい街並みが見え、ある意味、マラソン中継は観光案内番組のようだった。言ってしまえば戦略的な見せ方をしていたのです。

杉山 テレビ局ともうまく組んで、プロモーションビデオに近い感じにしましたよね。

1 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る