【2014年回顧】数々の快挙の陰で起きた「歴史的不祥事」

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva

 歓喜に沸いた2月のソチ五輪後も、スポーツファンの熱が冷めることはなかった。3月には競馬界、4月にはゴルフ界、そして海を渡ったアメリカでも日本フィーバーが巻き起こったのである。第2回の「2014年回顧」は、春に起こった出来事をプレイバック!

(2014年回顧[1]はこちら)

2014年プレイバック (6)
ジャスタウェイ、史上初の世界ランキング1位

 ターニングポイントは、2013年秋の天皇賞だった――。このレースで一躍、脚光を浴びたのは、5番人気のジャスタウェイ。「日本最強牝馬」と評される1番人気のジェンティルドンナを爆発的な末脚で抜き去り、4馬身差の圧勝でGI初制覇を果たしたのである。

 そして迎えた2014年、中山記念を快勝すると、ドバイデューティーフリー(3月29日/UAE・芝1800m)に参戦。レースはジャスタウェイが後方で待機する展開。そして残り300メートルで勝負に出ると一気にトップと並び、さらに後続を引きちぎる爆走で、2着に6馬身以上の差をつけて海外GI初優勝を成し遂げた。

 従来のコースレコードを2秒以上も更新する驚異の圧勝劇。その結果、国際競馬統括機関連盟はレース内容を数値化したレイティングで130ポンドという高い評価を与え、ジャスタウェイは世界競馬ランキングで単独1位となった。過去には、ディープインパクトが1位タイにランキングされたことはあるものの、日本調教馬が単独首位になるのは史上初めてのこと。

 帰国後、6月の安田記念を制したジャスタウェイは、凱旋門賞(10月)で8着、そしてジャパンカップ(11月)は2着に終わり、12月28日の有馬記念4着を最後に現役を引退した。

2014年プレイバック (7)
浦和レッズ、差別横断幕で初の無観客試合

 3月8日、浦和レッズのホーム開幕戦(鳥栖戦)となった埼玉スタジアムで事件は起きた。一部の浦和サポーターが「JAPANESE ONLY」という人種・民族差別を連想させる内容の横断幕を掲げたのである。掲げられた場所は、熱狂的な浦和サポーターが集まるゴール裏観客席の入場口。横断幕を作成したサポーターグループは、「ゴール裏は自分たちの聖地。部外者に入ってきてほしくなかった」などを理由に語った。

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