【トライアスロン】リレーの魅力伝えた日本、初代王者に

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 長田洋平/アフロスポーツ●写真 photo by Nagata Yohei/AFLOSPORTS

9月特集 アジア大会2014の発見!(15)

 今回の仁川アジア大会で新種目となったトライアスロン男女混合リレー(※)で、26日、日本が初代チャンピオンとなった。佐藤優香(22)、田山寛豪(32)、上田藍(30)、細田雄一(29)の4人で臨んだ日本は、1時間17分28秒で金メダルを獲得し、喜びを爆発させた。2位韓国とのタイム差は1分11秒差と、圧倒的な強さを見せつけた。

※1チーム4人で、1人の選手がスイム、バイク、ランをした後に手でタッチし合い、女性→男性→女性→男性の順でつないでいく

 前日25日の個人でも、男女とも金、銀を獲得した日本は、これで金3個、銀2個を手にした。出場した種目すべてで金に輝いており、アジアトライアスロン界の頂点に立っていることを証明した。

(左から)佐藤優香、田山寛豪、上田藍、細田雄一(左から)佐藤優香、田山寛豪、上田藍、細田雄一 この日、一番バッターに起用されたのは、4年前のユースオリンピック(シンガポール)で金メダリスト第1号になった佐藤。泳力の高さを買われた佐藤は期待通りにスイムでトップに立ち、2番手の韓国の15歳、チョン・ヘリムに15秒差をつけて田山にバトンタッチ。佐藤は「すごく嬉しい、のひと言です。飯島(健二郎)監督から第1走者として『余裕を持って差を広げて第2走者につなげ』と言われていました。それがしっかりできて良かったですし、練習の成果を発揮できた」とキュートな笑顔を見せた。

「先輩たちが個人で金、銀のメダルを取っていたので、自分も混合リレーで金メダルを取るというモチベーションは上がっていた。国際大会で金メダルを取るのは初めてなので、これをきっかけに次につなげたい」とも語る佐藤は、昨年9月のIOC総会で、2020年東京五輪・パラリンピック招致のプレゼンにも登壇した。「20年の東京五輪で金メダル」を目標に掲げている。

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