羽生結弦の同期・日野龍樹が明かす、ゆづとの思い出。「シンプルに会いたいですね。会って一緒にゆっくりしたいです」 (2ページ目)

  • 山本夢子●取材・文 text by Yamamoto Yumeko

 コンドラチュクは、同じくロシアのアレクサンドル・サマリンの後輩なんですよね。いい後輩が育っているなと思いました。アンドレイ・モザリョフのフリーも好きです。最後、コロンブスの肖像画みたいなポーズですよね。ロシアの振り付けはポーズに細かなテーマがあったりするんです。(ロシアの振付師に)ここはこのイメージで、みたいに僕もよく言われました。一つひとつにかなり深い意味があって振り付けをしていきます。身体にそれを染み込ませていくのは疲れますけど、それができたら深みが出てくるんだろうなと思います。

 ロシアはペアもアイスダンスも強いですね。ペアと言えば、日本の三浦璃来・木原龍一組もすごくよかったですね。とても感動しました。龍一がまだまだ頑張ってくれるみたいなので、彼らのこれからが本当に楽しみです。

北京五輪フリー演技の羽生結弦。4回転アクセルには挑んだ photo by Noto Sunao/JMPA北京五輪フリー演技の羽生結弦。4回転アクセルには挑んだ photo by Noto Sunao/JMPAこの記事に関連する写真を見る

「同期はいいものだな」

 日本男子については、やっぱり同期のゆづの挑戦に注目していました。今回の彼は、4回転アクセルに挑む大会でもあったんじゃないかなと感じました。聞いていないのでわかりませんが、五輪連覇をしているので次はスポーツそのものの進歩に考えがいくんだろうなと思うので。ショートのミスはアンラッキーとしか言えないですが、そのあとに平然と全部きれいにできていたのは本当にすごいと思います。

 彼のアクセルは昔から距離も高さもありました。みなさんは試合本番でのジャンプをご覧になって、高いアクセルだと感じていると思うんですけど、練習はもっとすごいです。試合だと確実性を重視してしまうかもしれないんですけど、練習では思いきり跳んでいるので。トリプルアクセルは、止まったところから助走なしでも跳べちゃうんですよ。

 彼のジャンプは本当にすごいです。彼にはよくジャンプの相談をしていました。アクセルがうまくいかないんだけど、と相談すると「こうなんじゃないかな」と教えてくれて。とにかく振り上げが大事と言っていました。フリーレッグを思いきり前に振り上げると。

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