宮原知子が語る五輪シーズンへの思い。「自分を信じられなかった」時期を乗り越え、「緊張とうまくつき合えるようになった」 (4ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Getty Images

ーー冒頭、3回転ルッツ+3回転トーループの連続ジャンプで成功すると、勢いに乗りそうな気配があります。

宮原
 自分の場合は、1本目跳んで、「よっしゃぁ」ってならないタイプで、「油断したらあかん」ってつい考えすぎちゃうんで、そこがよくないところかなって思います。ただ、一つひとつって考えてやったほうがいいのかなとも。

ーー五輪の重みは、実際に出場した選手としてどう感じますか? 

宮原
 4年に1回の特別な大舞台で。やることは他の試合と変わらないので、試合に挑むうえでは同じ気持ちでやりたいって思うんですけど、やっぱりオリンピックって言われると、自分でもよくわからないですが、"そこに出たいな"って強く思う。何が違うかって難しいですけど......。

ーー五輪には魔物はいるものですか? 

宮原
 うーん、自分の場合は、"オリンピックっていう本当に出たかった夢の場所に来られたんだ!"っていうことを、オリンピック会場で滑るたびに感じていました。大会前に入っての練習から、公式練習、練習、団体戦、個人戦って。長い期間中も、私は飽きずに。"オリンピック、楽しい!"っていう印象しかないですね。

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