宮原知子が振り返るフィギュアスケートとの出会いとこれまでの競技人生。「教室でもかなり変わっている生徒でした」 (3ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Getty Images

ーーその後のスケートは技を身につけ、極める楽しさだったのでしょうか? 

宮原 最初は、"これだけ滑れるんだ"っていうのが単純にうれしくて。"できるようになったんだよ"というのを見せたくて、ずっと滑っていたのかなって思いますね。自分から進んで"ちょっとこれできるから見て"って言いに行ったりはしなかったんですけど、心のなかでは"ちょっと見てくれないかな、見てくれたらうれしいな"って(笑)。

ーー表現者としての目覚めだったんでしょうか? 

宮原 表現者と言っていいのか、わからないですけど(笑)。自分は海外選手のように"私を見て"ってアピールするようなタイプではないと思うんですが、心のなかでは"スケートをする自分を見せたい"って常にあったと思いますね。

ーー以来、スケートに打ち込んで、他のことに目移りはしませんでしたか? 

宮原 今、思い返してみると、あまりなかったですね。ダンスを習ったり、水泳というか、ただぷかぷか浮いたりしていただけですが、教室までは行かなくていろいろやったと思います。でも、スケートみたいに"これ"って思ったことはなくて。スケートを始めて初めて経験したワクワク感の強さは特別で、どれにも負けなかったかな、と。

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