宇野昌磨「一番難しい構成になると思っています」。北京五輪シーズンへの楽しみを語る

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 現状、実は不確定要素が少なくない。ランビエルコーチとの調整はコロナ禍で滞り、SPの曲もマイケル・ジャクソンの『アースソング/ヒストリー』になる可能性も捨てきれないという。今後の日程も、ランビエルが来日するか、宇野がスイスに行くか、未定だ。

 しかし、不安の影は見えなかった。

「試合までまだ時間がありますが、今の調子でいけたら、(『ボレロ』を使用するフリーは)ループ、フリップ、サルコウ、トーループと4回転は4種類全部、5本入れたいと思っています。『フレンズオンアイス』が終わり次第、とりかかろうと。今までスケートをやって来て、一番難しい構成になると思っています。たとえば、ループを試合で使うのは4年ぶりで、まだ自信はないですが、練習で跳べるようになってきていますし、試合で成功させるのが楽しみです」

 彼は明るい声で言った。そこに迷いは見えない。探求心に似た決意がにじんだ。

「日本(のフィギュアスケート)はレベルが高いので。僕も五輪に出場できるように、毎日を大切にして全力でトレーニングを頑張りたいと思っています」

 峻厳なる道を、宇野は自身と向き合い、奔放に進む。

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