本田真凜、アイスショーではつらつと演技。自覚している課題の克服へ (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by JMPA/Enomoto Asami

「今はスケートしかない、って感じです」

 インタビューで、本田は凛として言っていた。

「自分にとっての原点というか、フィギュアスケートは2歳からやっていて、気づいたら滑っていたので。常に楽しいなって気持ちはあっても、何が楽しくて始めたというのはないですね。お兄ちゃん(本田太一)が先にスケートをしていて、すごく楽しそうだなって。それで一緒に滑るようになりました。私は他のスポーツもやっていたんですけど、『何が一番好き?』って周りに聞かれた時は、自然に『スケート!』って答えていて。いつからかひとつに絞って、ずっとやっている感じです」

 誰に何を言われようとも、彼女はスケートに人生を懸けてきた。

 名古屋でのアイスショー、フィナーレに再び登場した本田は、花を咲かせるようなスピンを披露し、集まった観客をわかせていた。やはり、観客と一体になることで、そのスケートは映える。拍手を浴びる姿は眩しかった。

 2021年、本田は"幸運の兆し"をつかみ取れるか。

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