2021.01.01

全日本で「輝いた」スケーター。「ラストダンス」にまつわる3人の物語

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 本郷は西日本選手権後、そう話していた。そして目標にしていた2020年の全日本ではフリーへ勝ち残って、18位に"輝いた"。全盛期に比べたら悔しい順位だろうが、スケート自体を楽しんでいた。

「全日本で、滑れる喜びを感じられたことは満足しています。全日本を目標にしてきたので、あとを考える余裕はなくて、今はほっとした気持ちと、滑れてよかったという感じで。これからどうするかは、帰って決めたいです」

 本郷は晴れやかな顔で言った。滑る喜びにあふれた演技は、自然と観客を引き込んだ。「ラストダンス」はまだ先か。

全日本フィギュアでフリー演技をする新田谷凜 23歳になる新田谷凜(中京大)は、2019年の全日本を最後に引退するつもりだったが、過去最高の7位に入った後、現役続行を決めた。2020年の全日本は、8度目の出場となった。