佐藤駿、成長に手応え。「ジャンプ以外にも目がいくようになった」

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

「練習では、単独の4回転ルッツの確率は上がっているから、プログラムの中でコースからの練習をしていけば、その(本番での)確率も上がるはず。トランジション(つなぎ)も含めて表現の向上も目指していますが、もう少し時間をかけて足のステップを使いながらジャンプを跳べるようになればいいと考えています。4回転を3種類入れると集中力も必要だけれど、これまではいい練習ができている。曲かけをもっと増やしてコースからのジャンプや、曲に合わせたスピンを重点的に練習していけたらいいと考えています」

 佐藤も日下コーチも実感しているのは、確実に成長しているということだ。229.08点という得点は、ジュニア・グランプリ・ファイナルで255.11点を出していることを考えれば少し物足りなさを感じるかもしれない。ただSPで2本、フリーで4本の4回転ジャンプのみならず、表現も意識する難しいプログラムに挑んでいる段階での結果だ。

 佐藤は東日本選手権で、一気にではなく、一歩一歩着実に成長していこうとする覚悟を見せていた。

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