羽生結弦が進化させた競技レベルへ一歩ずつ。鍵山優真と佐藤駿の挑戦 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Dreams on ICE 2020

 演技後、佐藤はこう振り返った。

「ジャンプのミスはあったが、その他に関してはよかったと思います。海外の人に振り付けを頼むのもリモートで練習するのも初めてで苦労しましたけど、丁寧に教えてもらって形にできました。まだ海賊のイメージを出すまではできていないので、もっと頑張って表現できるようにしたいです」

 翌日のフリーでは、鍵山は4回転2種類3本でうち1本は後半に入れ、佐藤は3種類4本という難度の高い構成に挑んだ。

 この日グループ1番滑走だった鍵山は、SPと同じく当初から変更した『ロード・オブ・ザ・リング』。冒頭の4回転サルコウ+3回転トーループは余裕をもって決めたが、次の4回転トーループで転倒すると、3回転フリップを決めた後のトリプルアクセルでも転んだ。

「前半でジャンプのミスが続き、それで体力がなくなり後半はバテバテになってしまった。ジャンプのミスが多く、ジャンプのことしか考えられなくなりました」

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