樋口新葉と坂本花織も大技に挑戦。ロシア勢に対抗できるか? (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 高橋学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 今季のプログラムは昨季と同じく、SPは『バード・セット・フリー』、フリーは『ポエタ』。樋口はプログラム持ち越しの理由を説明した。

「今年も海外の振付師さんに頼んでいますが、(コロナの影響で)リモートで指導を受けることになりました。なかなかリンクで滑れない状況が続いたので、昨年と同じプログラムで、精度を上げていった方がいいと考えました」

 2021年の北京五輪プレシーズンだが、あまり意識はしていないといい、「去年と同じように自分ができることをしっかりやり切りたいです」とハキハキと述べた。

 そんな樋口にとって大きな課題がトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)だ。この日の練習でも、1時間の練習時間のうち約20分を使って意欲的に挑戦。両手を組んだシングルアクセルで動きを確認した後、繰り返し取り組んだ。両足着氷になったり、ステップアウトを耐え切れずに転倒したりしていたが、ジャンプはしっかり回転し切っていた。

「昨年は最後の最後に入れられたという感じだったので、今年こそはシーズン前から安定させたいです。最近の練習はすごく調子がよくて、質のいいジャンプが跳べているのではないかと思います。しっかり着氷できるように練習をしていきたい」

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