髙橋大輔の革命的プログラム。中野友加里は「鳥肌が立ちました」 (4ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

『白鳥の湖~ヒップホップバージョン』という2分50秒のプログラムは、すごく疲れると思います。踊りながらジャンプを跳んで、スピンを回るのは、並大抵のことではない。スタミナもいりますし、呼吸や間の取り方など細部にまで神経を使うプログラムになっていました。もともとダンスの面で長けていないと踊りこなせないプログラムだと思うので、私がやろうとしてもできなかった。やはり髙橋大輔というスケーターは、フィギュアスケートの常識を覆した選手のひとりじゃないかなと思います。

 それまでのフィギュアスケート界では、クラシック音楽を中心に、みなさんが知っている名曲やなじみのある音楽を選ぶスケーターが多かったと思います。しかし大ちゃんがヒップホップをプログラムにして以降は、珍しい楽曲を選ぶ選手が増えてきました。ひとつのきっかけを作ったのが『白鳥の湖~ヒップホップバージョン』でした。

 いまでも覚えていますが、あのプログラムを初めて見たときに鳥肌が立ちました。

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