復活した樋口新葉。トリプルアクセル挑戦と自己ベスト更新で自信 (3ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 前全日本女王の坂本花織は、不振が続いた今季、懸命にもがきながらも厳しい練習に取り組み、必死に食らいついて四大陸選手権の出場切符を辛うじて手に入れた。本番でも、何とか踏みとどまろうと耐える演技に終始することになった。昨季まではここ一番でのノーミス演技が光っていたが、今回はSP、フリーともにミスが目立ち、得点を伸ばすことはできなかった。結局、SP4位からフリーでは8位に沈み、合計202.79点の総合5位だった。

 そんななかでも、フリー冒頭のジャンプで4回転トーループに思い切って挑んだ。結果は転倒に終わったが、来季への足がかりにしようという意欲を見せた意味は大きい。

「4回転トーループは、6分間練習で結構いいのが何回か跳べたので、いい感じにできるかなと思ったけど、難しかった。それ以外をしっかりまとめなきゃいけなかったのに、3つも失敗したので、それが悔しいです。4回転トーループを跳ぶことについては、跳んでも跳ばなくても『最後は自分で決めなさい』と先生(中野園子コーチ)に言われ、『自分を信じてやりなさい』とも言われました。う~ん、信じ切れなかった部分があったかなと思っています。

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