紀平梨花、堂々の首位発進。4回転「やるつもり」でフリーに挑む (3ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 公式練習ではこの習得したばかりの4回転サルコウをクリーンに跳べているが、トリプルアクセルのような安定感にはまだほど遠い状態だと言える。それでも、試合で跳ばなければ完成とは言えない。厳しい戦いが予想される世界選手権の前に、試合で決めておきたいところだ。

「その瞬間、日によって感覚が違っていたりとかがあるので、今すぐ(やると)はわからないけど、できるだけ4回転も入れていきたいです。『やる』とは言い切れないけど、やるつもりでイメージしながら(今日、明日の)練習に入れたいです。

 世界選手権までに4回転をできるだけ数多く試合でこなしたいという気持ちはすごくあるんですけど、やっぱりミスだけはしたくないという気持ちも強い。しっかりと自分の感覚がどこまでいい状態にはまっているかを確かめて、間違った行動はしないようにして、しっかりいい状態にもっていって挑戦できるように頑張ろうと思っています」

 フリーの目標は154.72点の自己ベストを更新すること。「自分の演技に集中」できれば、自ずと「優勝の2文字も見えてくるはず」と、自信を見せていた。

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