2019.10.10

今季もやっぱり「おそロシア」。
15歳トゥルソワ、4回転4本の衝撃

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 ステップではレベル3の判定となり、まだジュニア上がりで"幼さ"が残っており、プログラム全体としてもジャンプばかり目立っていたきらいはある。だが、そのジャンプの伸びしろは、まだまだ無限にありそうな気配だ。

「トリプルアクセルは練習していて、そろそろ導入することになると思います。いつ頃か? 跳べるようになったらすぐにプログラムに入れます」

 記者会見でも物怖じせず、あっけらかんと受け応えをする15歳。今後の成長が見ものであることは間違いない。

 そして、この大会にもうひとりロシアの女子として出場したのが、17歳のザギトワだ。トゥルソワの同門の先輩であり、強力なライバルでもある。今季のプログラムは五輪女王にぴったりの作品でフリーは『クレオパトラ』。凝った衣装が際立っていた。

 ジャパンオープンでは貫禄のノーミス演技を披露。3回転ルッツ+3回転ループの連続ジャンプではGOEで2.19点を加点されるなど、滑りに勢いがあった。スピンひとつとステップでレベル3と取りこぼしはあったものの、五輪金メダリストとしてのオーラ全開のザギトワの姿が見られた。

 得点では後輩の後塵を拝して2位に甘んじたが、演技構成点では出場選手としてただひとり9点台をそろえ77.43点をマーク。合計154.41点だった。

「基本的には満足。修正するところはいくつかありましたが、チームが優勝してうれしい。今季はクリーンな滑りを見せて、難易度の高いジャンプやスピンをしっかり取り入れていきたいです。もちろん、4回転ジャンプはモチベーションになりますが、私は単純にこれからもスケートを楽しんでいきたい」

 年下のライバルたちが4回転ジャンプをひっさげて台頭してくる異次元のシーズンを迎える。だが彼女は、そんなことは意に介さないとばかりに、自らの演技を突き詰めていくつもりのようだ。これもまたロシア勢の底力だろう。

 いずれにせよ、今季の女子フィギュアが彼女たちを中心に回っていくことは間違いない。


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