本田真凜は自分を鍛え直す。出場試合を増やし「強くなりたい」 (3ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

「昨季はアメリカにいたので、移動をできるだけ少なくしたいということで、大きな試合にポンポンって出る感じでした。でも、やはり練習と試合では気持ちの部分ですごく違うし、同じ演技をしていても、精神面であまり強くないことを感じました。それを変えるには試合に出て強くするしかないと思うので、個人的にはたくさんの試合に出たいなと思っているんです。出られる限り、全部頑張ります」
 
 今季のプログラムはショートプログラム(SP)が昨季と同じ『セブン・ネーション・アーミー』(振り付けはシェイ=リーン・ボーン氏)で、新しく作ったフリーはローリー・ニコル氏が手がけた『ラ・ラ・ランド』だ。鮮やかなブルーの衣装を身にまとった彼女が、夢を追う主人公のように明るく前向きな姿は、見どころのひとつとなるだろう。

「自分自身も好きな映画で、楽しい音楽のプログラムなので、ひとつひとつのストーリーを感じてもらえるように滑りたいというのと、そこにジャンプをしっかりはめたいというのが今季の目標です。完璧な演技をして、完成したプログラムというのを何回もできるようにしたいなと思います。

 早めにプログラムを作ることができたので、いつも以上に滑り込めていると思うし、ジュニア時代と違って、練習から試合をイメージした意識でやっているので、試合での気持ちを想像して、精神的にいいコンディションで臨めるようにできたらいいなと思っています。楽しいなという気持ちは変わらないですけど、試合では不安な部分もあるので、うまくすべてがはまる時が早く来るように頑張っていきたいです」

 ジャンプの自信を取り戻した暁には、本田真凜本来の滑りのよさが際立ってくるはず。そんな「はまった」演技が1日でも早く見られることを願うばかりだ。

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