紀平梨花、シニア1年目「トリプルアクセルで大変な毎日」を振り返る (3ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

「もう、シーズンオフに何をしようかなという感じです。本当にやりたいことがたくさんあります。いまは世界選手権がどうだったかと振り返るよりも、オフに何をして、来シーズンはもっといい演技になったらいいなという気持ちばかりなので、すごく前向きです。

 僅差の勝負だったので悔しさはあるんですけど、本当に自分の中でよかったなという演技でした。たとえ僅差で勝っていても、自分の演技は変わらなかったと思うので、それで練習に満足してしまってもダメだったと思います。だから4位になって、もっと気を引き締めることができてちょうどいいというか、(本来なら)勝たないといけなんですけど、初めての世界選手権という場ですごく学べました」

 はやる気持ちを抑え切れないという感じだった。そして、その貪欲な意気込みをこう締めくくった。

「本当にいいシーズンだったなと思います。でも、まだまだ目標はもっと高いところにあるので、もっといい成績を出せるようにここで満足せず、満足できない感じの試合も多かったんですけど、どの試合でも『これはやり切った』と思えるような演技で、好不調の波がないシーズンを続けて、(2022年北京)オリンピックまで行きたいです。あとは絶対にケガをせず、毎日できる限り努力して、ケガをしないようなケアをたくさんして、体作りをしていきたいと思っています」

 鮮烈なシニアデビューを飾った紀平にとって、目標に掲げる北京五輪での金メダルへの道のりはどのようなものになるのか。2年目の来季が正念場のシーズンになることは間違いないだろう。

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