坂本花織の自信。紀平梨花の強気。フリーで問われるのは適応能力だ (4ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 今季はSPで出遅れても、フリーでトリプルアクセルを跳んで逆転するなど、国際大会6戦負けなしの驚異的な成績を残している紀平だが、今回はかなり厳しい状況に追い込まれている。

 NHK杯、四大陸選手権もSP5位からの逆転優勝だったが、首位との最大差はNHK杯時の6.58点差だった。それが今回は、首位ザギトワとの差が11.18点もある。しかも今大会のザギトワは、一時期の不振から脱却したのか、安定感ある滑りを見せ、SPは80点台をマークする会心の演技だった。フリーで大崩れする可能性は低いだろう。

「いままで逆転ができたのは、しっかりとSPの失敗を修正してフリーに臨んで結果が出せたからなので、フリーに向けた練習で、悪かったところを全部克服できるように集中していきたいです。とにかくやるしかない気持ちです」

 果たして大逆転はあるのか。紀平の並外れた適応能力に期待したいところだ。

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