フィギュア四大陸展望。注目は宇野の300点超えと日本女子の表彰台独占

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 3月にさいたまスーパーアリーナで開催される世界選手権の前哨戦となる四大陸フィギュアスケート選手権(アメリカ・アナハイム)が現地時間7日(日本時間8日)から始まる。男子は1月下旬の全米選手権で非公式ながら342.22点を出して優勝したネイサン・チェン(アメリカ)が出場しないこともあり、優勝候補の筆頭となるのは宇野昌磨だ。彼が今季のプログラムの完成度をどこまで上げ、300点超えを果たせるかが見どころになる。

四大陸選手権優勝候補の宇野昌磨四大陸選手権優勝候補の宇野昌磨 平昌五輪2位という結果を背負って臨んだ今季、宇野はグランプリ(GP)シリーズ連勝。GPファイナルでは、チェンに次ぐ2位になったが、試合後、高い意識を持って臨んでいたことを語っていた。

「結果も出したいし、自分の演技もしたいと両方求めた大会でした。去年までは楽しむことを優先していましたが、今シーズンは最初の試合から楽しむという気持ちは少なくなって、自分の演技をしたうえで結果も出したいと思うようになっていました。自分でプレッシャーを与えて、それを乗り越えていい演技をしたい」

 シーズン序盤、4回転トーループの回り過ぎに苦しんでいたが、それを「疲労が出てくる演技後半に持っていくのではなく、どう調整すればいいのか、どういう精神状態で跳べばいいのかということに正面から立ち向かいたい」と話していたのも、そんな気持ちの表れだ。

 宇野は、3連覇を果たした昨年12月の全日本選手権のSP当日に右足首を捻挫。その後、捻挫は予想以上に長引いてしまい、世界選手権前に2試合をこなすはずだった予定を四大陸の1試合のみに変更している。

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