2018.07.04

羽生結弦も順調。日本人スケーターが
アイスショーで着々と調整

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直/Fantasy On Ice 2018●撮影 photo by Noto Sunao/Fantasy On Ice 2018

 羽生はその中でも、自分を着々とレベルアップさせていた。2会場目の金沢公演では、初日はトリプルアクセルと3回転トーループ、2日目には4回転トーループに挑戦。これは着氷が少し乱れたものの、フィナーレでは4回転トーループに再挑戦して、きれいに決めて観客から大歓声を受けた。

 その翌週は、長野で開催された『ヒーローズ&フューチャー2018』の2日目から出演。ここでは2017年世界選手権で世界最高得点を出した『ホープ&レガシー』のショートバージョンを滑り、その演技で3回転ループを解禁。その後の4回転トーループは転倒したものの、トリプルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウをきれいに決めると、コレオシークエンスの後にトリプルアクセルを跳び、コンビネーションスピンで締めくくる演技を披露した。

 最終日には、3回転ループで予定していた最初のジャンプを、「軌道が違っていて跳びにくい」と、元のフリーの演技と同じように3回転フリップに変えて軽々と跳び、会場を驚かせた。

 さらに、その後は4回転トーループ+3回転トーループを成功させると、トリプルアクセルからの3連続ジャンプと単発のトリプルアクセルをきれいに決め、順調な回復ぶりを大いにアピールした。

 続く6月15日から開幕した『ファンタジー・オン・アイス』後半の神戸公演では、ピアニストの清塚信也とのコラボレーションである『春よ来い』を披露。ジャンプは2本だけの演技だったが、初日と2日目は最初に3回転ループを跳び、後半には大きさのあるシングルアクセルを跳ぶ構成となった。

 その演技を、最終公演の静岡では感情を少し抑えた洗練させたものにして、最初の3回転ループもきれいに跳んだ。その回転速度はこれまでより速く、最終日には4回転も十分いけると思わせるほどの3回転ジャンプになっていた。プログラムの完成度がさらに高い演技を披露した羽生は、4回転ループも跳べそうな状態になっている姿を見せて、アイスショーシーズンを終えた。

トリプルアクセルも跳んだ紀平梨花 また、羽生と同じく全公演に出演した紀平は、最初の2公演と神戸の初日まではショーナンバーの『ラビアン・ローズ』を滑り、神戸の2日目からは昨季トム・ディクソンに振りつけてもらった『ビューティフル・ストーム』を披露した。