フィギュア団体の滑りで見えた、宇野昌磨のシングル金メダルへの道 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by JMPA(Noto Sunao)

"伏兵"と警戒されていたロシアのコリヤダも、最初の4回転ルッツで転倒しただけでなく、次の4回転トーループも転倒して連続ジャンプにつなげなかった。後半のアクセルジャンプも1回転半になって0点と、散々な出来で8位と低迷した。

 こうなると、シングルに向けて明るい兆しが見えたようにも思えるが、宇野は、「団体と個人はまったく別物だし、僕も練習ではたくさんミスをしてしまうこともある。今日のSPはたまたま僕がうまくいったけど、それだけのことで、個人戦につながるものはないと思います」と気を引き締める。

 いずれにせよ、五輪という大舞台での最初の演技を、自信を失わずに"普段通り"に終えられたことは大きい。もちろん今は、残るチームメイトの演技に集中しているだろうが、2月16日に行なわれる個人のSPにも、余裕を持って臨めそうだ。

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◆フィギュアスケート団体 
前回ソチ五輪から採用された国別対抗戦で、10チームが出場する。男女シングル、ペア、アイスダンスの4種目でSPを行ない、ポイント合計上位5チームが決勝のフリーで順位を競う。2種目まではSPとフリーで異なる選手を起用することができる。
種目ごとに1位に10点、2位に9点、3位に8点......10位に1点と、順位によって決められたポイントが加算される。

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