2018.01.29

羽生結弦と、宇野昌磨ら挑戦者との
金メダル争いは「ミス1回の差」

  • 折山淑美●取材・文 text by oriyama Toshimi
  • 坂本 清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

 この大会は、宇野にとっては五輪に向けてのプログラムチェックという意味合いが強かった。SPはともかく、五輪のフリーは前半に4回転ループと4回転フリップを入れ、後半に3種類の連続ジャンプを含む、4回転トーループ2本とトリプルアクセル2本の構成にすると決めた。それを確実にこなしておくというのが目標だった。

 SPは攻められなかったという宇野はフリーへ向け「ジャンプ自体は攻めているとはいえないプログラム構成なので、それ以外のところに集中して攻めていきたい」と話した。

 そんな意識を持って臨んだ27日のフリーは、自分ではミスなく跳んだと思った最初の4回転ループで回転不足を取られ、続く4回転フリップも回転不足で転倒という滑り出しになった。それでも「練習でも4回転ループを成功するとフリップでよく失敗していたので、フリップに関してはもう、ジャンケンで負けてしまったと考えました」という。

 そして、今回最も課題としていた後半の4回転トーループは、1.71点と1.86点の加点をもらう出来映えのジャンプにした。

 これまでミスを繰り返していた後半だけをみればノーミスの演技。

「終わった瞬間は安心したという気持ちでした。フリップを失敗してもそこから立て直す練習をしていて、それが試合でできたので。特に、後半のトーループをしっかり跳べたというのはうれしかったですね。演技構成点が伸びなかったのは転倒したのが影響したのかなと思うけど、トーループでもう少し加点を稼げたかなとか、細かいところの積み重ねが少し足らなかったのだと思います」

 宇野自身がそう話すように、得点は197.45点にとどまり、合計では4回転4本を決めたボーヤン・ジンに3.01点逆転され、297.94点で2位という結果になった。