浅田真央の後継者へ。トリプルアクセル連発の紀平梨花に大きな将来性 (3ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha  能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 紀平のいまの容姿を見ていると、浅田やバンクーバー五輪金メダリストのキム・ヨナと似ているところがある。また、基礎がしっかりしており、癖のないジャンプを跳んでいるので、体重が大幅に増えない限り、それほどの大崩れはしないかもしれない。

 一方で、浅田の現役時代を振り返ると、トリプルアクセルを武器にするのはもろ刃の剣となる危険性がある。平昌五輪後には大きなルール改正が予定されているが、現状では女子にとってのトリプルアクセルは必ずしも大きな武器になるとは限らず、ハイリスクでローリターンという状況にもなりかねない。

 それでも紀平のトリプルアクセルは非常に素直なジャンプで、どこにも無駄な力が掛かっていない。ブレの少ない美しいジャンプなので、さらに磨きをかければ素晴らしい武器になる可能性も十分にある。

「トリプルアクセルは自分の武器だなって、最近、思えるようになりました。これからも確率をさらに上げて、絶対に確率が落ちないように、そしてずっと跳び続けられるように頑張りたいです。そこが一番重要だと思っているので、これから4年後も絶対跳べるようにしたいです。そして、浅田真央選手にさらに近づけるようにしていきたいなと思います」

 モチベーションは高く、やる気満々。15歳の将来は大いに期待できそうだ。

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