宮原知子、坂本花織が今から1カ月で
ロシア勢に勝つために必要なこと

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha  能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

平昌五輪に出場する宮原知子(中央)と坂本花織(左)平昌五輪に出場する宮原知子(中央)と坂本花織(左) 平昌五輪の開幕まで1カ月を切った。フィギュアスケート競技は、開幕日の2月9日から団体戦がスタート。男子シングルは16日にSP、17日にフリーがあり、女子シングルは21日にSP、23日にフリーが行なわれる。
 
 平昌大会の女子シングルの見どころは、何と言っても強豪ロシア勢が表彰台を独占するのか、あるいはその一角を崩す対抗馬が出現するのか、そして五輪初出場となる宮原知子坂本花織の日本勢2人がその対抗馬となって、どこまで食らいついてメダル争いに加われるか、ということになるだろう。

 ロシア勢につけ入るためには何が必要になるだろうか。

 まず、一番の前提となるのはショートプログラム(SP)とフリー、ともにノーミス演技をすることだ。特にジャンプの転倒などのミスは「致命傷」になる。その上で、高得点をマークするには、いかに出来栄え点(GOE)で加点を取れるかにかかってくる。

 ここで強みとなるのが、坂本のスピードに乗った高さがあるダイナミックなジャンプだろう。総合2位と大健闘したスケートアメリカでSP、フリー、合計のいずれも自己ベストを出した坂本。このとき跳んだ計10本のジャンプのうち、6本でジャッジは1.30点前後のGOEプラスをつけていた。

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