2017.12.10

高得点連発でジュニアの表彰台を独占。
やっぱり、おそロシアすぎる!

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 さらに、紀平は9日のフリーでもロシア勢に一矢を報いる演技を披露し、国際大会では初の成功となるトリプルアクセル+3回転トーループの連続ジャンプを1.86の加点をもらう出来で決めた。しかし、2本目に予定していた単発のトリプルアクセルはパンクをして1回転半になってしまうミス。「最初のジャンプを決めたあと、心の中で『これも跳ばなきゃダメだ』とつぶやくような気持ちになっていた。やっぱり頭の中が真っ白になっているような状態で跳ばなければダメだと思いました」と本人が言うように、少し力が入ったジャンプになってしまった。

トリプルアクセル+3回転トーループを成功させた紀平 紀平は、続く3回転フリップも回転不足で減点されたが、それ以降はスピンとステップでレベル4を獲得し、4本のジャンプもノーミスで成功させて、シーズンベストの125.63点を記録。今季は、SPがよければフリーで失敗、フリーがよかったときはSPで失敗と、ふたつ揃わない状態が続いていたが、GPファイナルの大舞台でようやくSPもフリーも満足できる演技で揃え、合計を自己最高に1.79点まで迫る192.45点とした。

 だが、ロシア勢のフリーはその紀平の得点を大きく上回る強さを見せつけた。最初に滑ったSP3位のタラカノワは、乱れのないノーミスの演技をして131.74点。SP2位のコストルナヤは後半に入れたジャンプをすべて決めたうえで、つなぎにも気を配った技術の高いスケーティングで滑りきり、132.93点まで得点を伸ばした。

 そして、最終滑走のトゥルソワは、冒頭の4回転サルコウこそ転倒したものの、ほかは後半の3回転フリップ+3回転ループが0.40減点されるだけのミスにとどめ、フリー2位の132.36点。SPの貯金を生かし、コストルナヤを1.03点抑えて初タイトルを獲得した。

 チームメイト同士の優勝争いとなったことについて、上位の3人は「仲間がたくさんいるので、大会というより練習のような感じだった」という。彼女たちがエテリコーチの門下に入ったのは昨シーズンの始め。トゥルソワは「(世界女王のエフゲニア・)メドベデワと一緒に練習したかったから」、コストルナヤとタラカノワは「自分も進歩しなければいけないと思ったので移籍した」と言う。