宮原知子、GPファイナル5位は「計画した以上」の復活スケジュール (2ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 SPで自己ベストに迫る74.61点を出して、首位と2.43点差で迎えたフリーだったが、まだ復調途上のジャンプで回転不足を3つも取られてしまった。緊張して体がこわばると、ジャンプの高さが思うように出ず、回転不足となる課題が出たようだ。

「勝ちたいという気持ちはまったくなくて、ノーミスしたいという気持ちが強かったです。しっかりノーミスできれば、どこまでいくか楽しみでした」

 そんなちょっとした"欲"が緊張を生んでしまったようだ。プログラム前半の3回転ルッツ+3回転トーループの連続ジャンプでは2つとも回転不足と判定され、10.30点となるはずの基礎点が7.20点となり、さらにそこから出来栄え点(GOE)で1.40点を減点された。続く3回転フリップも回転不足で、本来の基礎点5.30点が3.70点となり、GOEもマイナス0.80点をつけられた。

 しかし、ここから「ミス・パーフェクト」は全日本選手権3連覇の底力を発揮する。その後はしっかりと立て直し、スピンとステップで最高のレベル4をそろえ、クリーンに跳んだジャンプではGOEの加点が1点以上もついた。また、演技構成点では5項目中3項目で9点台を出して、6人中3番目となる71.88点だった。

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