絶対女王メドベデワに小さな「異変」。五輪について頑なに口を閉ざす (5ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 ほろ苦いシニアGPデビュー戦となった白岩は、「フリーはプログラム前半はよかったけど、後半のジャンプで気持ちが焦ってしまった。練習で100パーセントできていても、試合でできないと意味がないなと思ったので、次戦までいろいろ研究して試合に臨み、課題を克服していきたいです」と、フランス杯に向けて意気込みを語った。

 全競技が終わった12日、日本スケート連盟の小林芳子強化部長は、NHK杯の日本女子の結果をこう総括した。

「表彰台に乗れなかったことを、私もしっかり受け止めたいです。平昌五輪の2枠を誰が取るかということではなく、とにかく日本選手全員で強い国に向かっていくようにしなければ、対抗できないレベルになっていると思います。とにかく日本女子が競争し合って、オリンピックで表彰台に乗れるようにしてほしいです。

 そんな中でうれしいのは宮原選手のことです。去年の全日本選手権からまったく競技に参加していませんけれど、今大会期間中の練習を重ねるごとに、日に日にジャンプの勢いが戻ってきていました。ただ、やはり実戦から長期間離れていたので、これから追い込んでスケートアメリカ、全日本に突入してほしいと思います」

 五輪代表レースは樋口新葉本田真凜三原舞依の3人が有力候補と予想されていたが、これで故障明けの宮原が侮れない存在であることがわかった。日本女子の代表争いはますます混戦模様になってきた。

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