宇野昌磨は「疲れていても300点超」。
体力強化の分は全部伸びしろ

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)


「SP同様にいまできる満足いく演技はできた。ただ、体力がとても足りない。それが今回見えた一番の課題かなと思いました。今季はSPをやった翌日にフリーがあるハードな大会日程が多いから、今後はしっかりと練習で頑張っていきたい」

 まだ10代ながらも、取り組んでいる内容はシーズンを重ねるたびにハードになっていることは間違いない。シニアデビューした一昨季よりも、また躍進を遂げた昨季よりも、確実にレベルアップを図ってきた。それだけに難易度の高い演技を最高のパフォーマンスで見せるために、やはり「体力の強化」が必要というわけだ。

「合計300点をコンスタントに出せるようになったというのは、去年からの自分の成長の表れかなと思いますし、それとこのフリーに関しては昨季と何ら変わりのないジャンプ構成でやっているので、それでもこのような点数を出せるというのは、(1.1倍となるプログラム後半に)コンビネーションジャンプを跳んだからかなと思います」

 前を走る五輪王者・羽生結弦の世界歴代最高得点には、いまはまだ一歩及ばない。だが、昨季からぐんぐんと上昇気流に乗って成長し続けている宇野が今季、戦うごとにどんな変貌を遂げるのかは楽しみなところ。シーズン初戦のロンバルディア杯で見せた演技内容と自己ベスト更新に始まり、このスケートカナダでの戦いぶりからも、伸びしろがまだまだあることを十分伺わせた。

Sportiva フィギュアスケート特集号
『羽生結弦 いざ、決戦のシーズン』
好評発売中!

★詳しくはこちらから>>

■フィギュアスケート 記事一覧>>

■フィギュアスケート特集ページ>

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る