本田武史によるGPシリーズ展望。男子は羽生、宇野ら6人+新鋭にも注目 (2ページ目)

  • 辛 仁夏●文 text by Synn Yinha
  • photo by Dave Carmichael/AFLO

 平昌五輪が控える今シーズンも、男子の勢力図は昨シーズンと変わらないと思います。羽生選手、宇野昌磨選手、ハビエル・フェルナンデス選手(スペイン)、チェン選手、ボーヤン・ジン選手(中国)のトップ5の争いは堅いでしょう。そこに、パトリック・チャン選手(カナダ)がどれだけ魅せる演技で食い込めるか。トップ5にパトリック・チャンを加えた6人の戦いは、五輪本番まで熾烈(しれつ)を極めることは間違いありません。

 ジュニアからシニアに上がってくる選手たちも、その6人に食らいついてほしいものです。特に注目したいのは、アメリカの新鋭であるヴィンセント・ゾウ選手と、韓国のホープのチャ・ジュンファン選手。ゾウ選手は4回転のルッツもフリップも跳べるジャンパーですし、チャ・ジュンファン選手はよく"踊る"ところがジャッジから高い評価を得ています。

 GPシリーズの前半戦が、ファイナルに進出する顔ぶれに大きく影響することになるでしょう。第2戦のスケートカナダでは宇野選手とパトリック・チャン選手の対決がありますが、宇野選手がフリーで何種類・何本の4回転を跳ぶ構成にするのかが楽しみです。ネイサン・チェン選手は4回転を6本跳んでくるという話も聞いていますからね。

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