宮原知子と浅田真央。全日本で明暗を分けた新旧女王の今後はどうなる? (5ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha  能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 自身のモチベーションを高める技でもあるトリプルアクセルを、全日本では何が何でも跳びたかった浅田。SPで失敗しているだけに、フリーこそは「何があっても回ろう」との気合いで挑んだが、回転不足の上に転倒に終わった。それでも、調整が遅れた今季、ようやく武器のトリプルアクセルを跳ぶところまで自分を持ってこられたことに胸を張ってみせた。

「この全日本で自分の滑りをしたかったんですけど、それができなくて残念でした。この大会に向けて、自分のいままでやってきた最高のレベルで臨みたかったので、その状態まできたことについては満足しています。いまはまだ終わったばかりなので、次(にどうしていくか)という気持ちにはならない。今回ここまで(調子を)戻してきたことに関してはよかったと思います。

 プログラムについては、最高のレベルでSPとフリーの2つをそろえることができなくて、少し悔いが残っている感じですね。今季に関して言えば、私自身の力を出すことができなかったかなと思います。シーズン前半はそこまで自分の力がなくて、(本来の)レベルでさえ臨むことができなかったのですが、この全日本ではとりあえず自分の最高のレベルで臨みたいと思っていましたし、自分のもともとのレベルまでは戻ってきてチャレンジできたことはうれしく思います。

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