宮原知子と浅田真央。全日本で明暗を分けた新旧女王の今後はどうなる? (4ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha  能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 その世界選手権前の来年2月には、韓国・江陵で五輪プレ大会となる四大陸選手権が行なわれる。まずは大会2連覇がかかる四大陸を制覇して、勢いをつけて世界制覇に挑んでほしいものだ。

 一方、元全日本女王の浅田真央は苦戦を強いられた。今季は左ひざ痛のほか、長年酷使してきた体のあちらこちらに痛みが出るなど、悪コンディションの中でシーズンを過ごしてきた。

 GP2大会では、初戦となったスケートアメリカで6位、フランス杯では過去最悪の9位。この結果、GPファイナル進出を逃し、シーズン後半の大会出場がかかる全日本選手権に照準を絞ってきたが、起死回生の挽回を狙った全日本で最悪の結末となった。

 SP、フリーともに今季前半は封印していた代名詞のトリプルアクセルに挑戦したが、不発。SPでは1回転になってしまい、得点さえつかずに8位発進。フリーでも冒頭の大技で転倒して波に乗れず、ジャンプミスを連発して得点が伸びずに合計174.42点の総合12位に沈んだ。

 この順位は14度目となる全日本で自己ワースト記録となり、12年ぶりに表彰台も逃すことになった。これで目指していた世界選手権の代表入りもならず、最終目標の2018年平昌五輪出場に向けた取り組みに暗雲が漂っている。

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