「ロシアの選手、すごすぎる」。坂本花織、緊張しながら涙の世界3位 (4ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha  能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 持ち味のダイナミックなジャンプをさらに磨くとともに、課題のスピンや表現力を向上させれば、世界の舞台で十二分に戦える逸材だけに、今後の成長を期待したいところだ。

 一方、坂本とともに表彰台を目指した紀平だったが、SPは5位。トリプルアクセルに挑戦したフリーでは3位に浮上したが、合計175.16点の総合4位に終わった。

「ファイナルの舞台だと意識しすぎて、すごく緊張しました。緊張があるとトリプルアクセルは絶対に降りられないので、試合のときに練習のような心の面を完璧に作らないといけないと思いました。気持ちでほぼ結果が決まるという感じなので、気持ちが一番大事かなと思いました。今日のフリーは試合前から緊張感があって、試合後も震えが止まらなかった。余裕な気持ちで臨むことができなかった」(紀平)

 ジュニアGPファイナルを制したのは、SP首位のアリーナ・ザギトワ。フリーでプログラム後半にジャンプ要素のすべてを集中させる構成で勝負した14歳は、自己ベストの136.51点をマーク。合計207.43点を叩き出して初優勝を飾った。

 勢いを増すロシア勢に何とか食い下がろうとする日本勢。女子フィギュアはしばらくそんな時代が続きそうだ。

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