「ロシアの選手、すごすぎる」。坂本花織、緊張しながら涙の世界3位 (2ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha  能登直●撮影 photo by Noto Sunao

「今日は朝から一日ずっとドキドキしていて、本来の自分をあまり出せなかった。ミスしたジャンプを跳ぶときに体がすごく重く感じました。降りられたジャンプもすごくフワフワしてしまっていて、安定感がなかったです。ランディングも滑らなかったかな。緊張があって体が重かった。原因は、自分自身のメンタルの弱さと、あとは体力のなさだと思います」

 反省点を振り返りながら、ポロポロと流れる悔し涙をぬぐった。

 フリー演技は全体的にスピードがなく、ジャンプも精彩を欠いた。3回転ルッツでは「eマーク」の不正エッジを取られ、プログラム中盤の3回転フリップで転倒、その後の3回転ループでオーバーターンとミスが続いた。結局、フリーは111.85点の4位に沈み、合計176.33点の総合3位だった。

 14年の樋口新葉、15年の本田に続いて3位になった坂本は、演技内容については悔し涙を流したが、結果については素直に喜んだ。

「初めてのジュニアGPファイナルで3位になれてすごくうれしいです。表彰式で3つの旗が上がったときに、ひとつでも日本の旗が上がったのですごくよかったし、国内で表彰台に立つのとひと味違った表彰台だったので、うれしい気持ちでいっぱいでした」

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