自然体の羽生結弦。NHK杯で「世界最高得点を出す準備はできています」 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 SPに4回転ループが入っただけではなく、フリーでは4回転を昨シーズンの2種類3本から、3種類4本にしている構成。それをノーミスで演じきることができれば、昨年以上の得点は当然のように出る、と考えているだけなのだ。必要以上に気負うことはない。

「スケートカナダでは、練習でしっかり跳べていた4回転ループが、まだ本番で跳べるものではなかったので非常に悔しい思いをしました。自分の演技構成が今季は初めて4回転ループを入れたことで注目されているのは分かっていますが、たとえ4回転ループだろうが僕にとってジャンプはプログラムの一部でしかないと考えています。見ている人にも、ジャンプもまた『プログラムの一部』と見てもらえるような完成度にするために、練習をしてきました」

 9月のオータムクラシックと10月のスケートカナダを戦い、2戦とも完成にはほど遠い内容で終わった今シーズンの新プログラム。その2戦の自らの滑りを分析して課題に取り組み、いかに完成に近づけていくのか。今の羽生は、結果云々よりも、その一点だけに意識が集中していると言っていいだろう。

 羽生は、自然体でグランプリシリーズ2戦目のNHK杯に臨もうとしている。

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