憧れの浅田真央より上位に。三原舞依がシニアGP初挑戦で3位の快挙 (2ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 SP『ロンド・カプリチオーソ』では、冒頭の3回転ルッツ+3回転トーループを非の打ちどころがないほど完璧に跳び、スピードとキレのある演技で観客を魅了した。最後の3回転フリップでは着氷が乱れるミスが出て、演技後に苦笑いを浮かべたが、自己ベストの65.75点がコールされた瞬間、口に手を当てて目を見開き、驚きのポーズをした姿が愛らしい。

「自分が思っていたよりもいい得点をいただいてすごく嬉しい。本当に『うそーっ』という感じで信じられなかったです。演技前はすごく緊張していたんですけど、(名前のコール)直前にウォーレンというジャンプでこけてしまったので、それで少し緊張がとけたかと思います。フリップのランディングが乱れてしまってすごく悔しいなと思ったんですけど、この大きな舞台で滑らせてもらって、終わったときは笑顔になりました」

 三原にも、最近のアスリートがよくやるルーティーンがある。緊張をほぐす効果を狙ったもので、両手で両耳と両頬をつねる(引っ張る)。中野園子コーチのアドバイスで始めたというが、効果は絶大なようだ。どんな大きな舞台でも演技中はほとんど緊張しないといい、シニアGPデビュー戦でもその効果が垣間見られた。

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