浅田真央、今季自己最高点。苦闘のシーズンも「うれしい」と語れる強さ

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 休養から復帰した今季は「彼女のやりたいようにさせている」という佐藤信夫コーチは、世界選手権前に左ひざを痛めながら練習に取り組む浅田の頑張りに、あらためて感心したという。

「最高のコンディションで臨むことはできなかったんですけど、できる限りのことはやってくれたかな。そういう意味で頑張ったなと思っています。左ひざ痛は滑れないという状態ではないが、ちょっとやりすぎるとよくないことが出てきますから、手綱じゃないですけど、いきすぎないようにコントロールするのがまだまだ大変でした。(そういう状況ではあったけれど)本当に私の話を理解して頑張ってくれたかなと思います」

「競技会が恋しくなった」と復帰したシーズンはこの世界選手権で幕を閉じるが、浅田の現役生活はまだまだ続くことになりそうだ。 

「いま終わったばかりなので、来季のことに関しての目標はないんですけど、いまできることを最後までやり切ることが自分の考えです。競技生活はあと何年かに限られていると思うので、たぶん復帰していなかったら後悔していたと思います。こうして現役に戻ってきて、たくさんの方に応援してもらえて、それが私はすごくうれしいです」

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