フランス杯フリー中止の波紋! どうなる宇野昌磨のファイナル進出 (3ページ目)

  • 辛 仁夏●文 text by Synn Yinha  photo by AFLO

 技術点で基礎点43.39点から5.32点アップの48.71点を叩き出して 他選手を圧倒。演技構成点でもスケートアメリカよりも得点増となり、出場選手中4位の40.85点で、これは自己ベストである。今季は少しずつ演技構成点で高得点を出せる素地が出来つつあり、滑り込んでいくシーズン後半で、いずれ高得点を得られる表現力が身についてくることは間違いないだろう。

 前述のように、今回のフランス杯ではイレギュラーでSPの順位をそのまま換算することになった場合は、宇野のGPシリーズ初陣でのファイナル出場が決まる。これは、日本男子では05-06シーズンの織田信成以来2人目の快挙になる。

 ただ、本来はSPとフリーの合算で最終順位が決まり、フリーのほうが得点配分は大きいだけに、SPで中位につけてもフリーで挽回して表彰台に立つことは大いにあり得る。それだけにジャンプの失敗が響いて4位(80.10点)だったテンや5位(76.10 点)のチャンなど有力選手としては、何らかの救済措置を講じてほしいに違いない。かといって、今から別の大会にエントリーして出場するわけにもいかないだろう。最終的にISUがどんな結論を出すのか、宇野の処遇にかかわるだけに注目が集まる。

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