2015.04.13

漫画家・槇村さとる「髙橋大輔の『白鳥の湖』が忘れられない」

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 織田桂子●写真 photo by Oda keiko

伊藤みどりから、羽生結弦まで

 私はこの人間の体が重力に逆らって跳ぶジャンプのすごさにショックを受けました。この重力とスピードの面ですごいと思った選手は、(伊藤)みどり(※2)ちゃん。今、映像で見てもそうですが、男子もびっくり。ちょっと破壊的とさえ思える迫力がありました。マツコ(・デラックス)さんも、その魅力を熱く語っていて、彼女を尊敬しているのが伝わってきます。
※2 1992年アルベールビル五輪、女子シングルで銀メダルを獲得。女子選手として、トリプルアクセルジャンプに初めて成功

 私もトリプルアクセルを見たさに、1回会場にも行ったことがありましたね。その時ではなかったけど、ジャンプを飛んで場外まで自分が行っちゃうことがあって......それだけ高いジャンプだったし、距離もすごかった。今の選手にはいないですよ。

 他に記憶に残っているのは、男子ではイギリスのロビン・カズンズ(※3)。異様に手足が長くて、姿勢がまっすぐできれいな人で、好きでしたね。長野オリンピック(1998年)のフィリップ・キャンデロロ(※4)も懐かしい。当時、女性漫画家たちが粟立つというか、ザワザワでした。『三銃士』の『ダルタニヤン』を演じたり、マンガっぽい感じで。ラテンの人によくありがちな性格というか、お客さんがいてなんぼ、みたいな(笑)。今、活躍中のハビエル・フェルナンデスに近いでしょうか。
※3 イギリスのフィギュアスケート選手。1980年レークプラシッド五輪、男子シングルで金メダルを獲得
※4 フランスのフィギュアスケート選手。1994年リレハンメル五輪、1998年長野五輪、男子シングルで2大会連続銅メダルを獲得