【フィギュア】四大陸選手権。伸びしろ見せた日本の女子高生たち

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • photo by ロイター/AFLO

「プレッシャーというよりも、ノーミスの演技をしようと意識しすぎて、すごく緊張してしまった。今大会は調子も悪くなく、リンクも滑りやすくて合っていた。フリーで完璧にできたら優勝できたと思うので、いまはすごく悔しいです。昨年はうれしい2位でしたが、今年は悔しい2位になりました」

 宮原にはハードな練習をいとわない芯の強さがある一方、シャイな性格が演技に出てしまい、こじんまりとまとまって迫力のなさにつながるようなところがある。表現力はあるだけに、そんな殻を打ち破ればさらに大きく成長できるということは、宮原本人も重々承知している。

「課題の回転不足を取られないように意識しながら大きな高いジャンプを練習では跳ぶようにしていますが、試合になるとどうしてもジャンプが低くなってしまう。今回も失敗したくないという気持ちが出てしまった。次(3月)の初めての世界選手権では、スピードが足りなくて思い切れずに小さくまとめてしまうところを直して、自分にしっかり集中してSPとフリーの両方とも頑張りたい」

 強豪ロシア勢が出場する今季最後の大舞台で、四大陸選手権で味わった悔しさを晴らすつもりだ。

 一方、今季シニアデビューの本郷は、自分の持ち味である伸び伸びとしたダイナミックな演技をSPもフリーも披露して、総合3位という上出来の結果を残した。グランプリ(GP)シリーズ、GPファイナル、そして四大陸選手権と、国際舞台の経験を積み重ねるごとに、いろいろなものをどん欲に吸収していることが分かる。とにかく物怖じせず、公式練習や試合を含め、大会を丸ごと楽しんでいる様子だった。

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